【レビュー】映画「鈴木家の嘘」感想(東京国際映画祭2018)

鈴木家の嘘」野尻克己監督(日本)

ある日突然に訪れた長男の死。ショックのあまり記憶を失った母のため、遺された父と長女は一世一代の嘘をつく。
悲しみを抱えながら再生しようともがく家族の姿を、ユーモアを交えて丁寧に優しく紡ぐ感動作。

©2018 TIFF

この作品は観るか迷っていたのですが映画関係者の方が「面白いですよ」って言ってるのを
小耳に挟んだんで「では観てみよう」と思い、観てみたらっもうっっ!!

すっごく良かった!!

まさに上の説明の通りの映画なんですが、
泣きます!!ハンカチ必須!!
しかも泣くだけじゃなくて、泣きながら笑ってしまいます!
こんな事初めてです!!
今思い出しても泣きそうなくらい、こう、心にグッとくるものがありました。

悲しい事を抱えていても日々クスっとする事ってあって、それが映画の中に沢山散りばめられていて、
分かる、分かる、っていう事が沢山で、どんどん引き込まれていきます。

岸部一徳の鈍感なキャラも良いし、原日出子のよくいる母さん像も良いし、
木竜麻生の演技もすっごく良かった!感情移入しすぎて何回も泣かされてしまった。
大森南朋も面白かったし、細かい役の皆さんも登場人物の全てが良かった!
劇中に登場する毒蝮さんのラジオもアクセントになってて最高だった!
(毒蝮さんは以前会社に来てくれた時、超良い人だったので好きです)

家族の中に悲しい事があった人や、後悔を抱えている人に絶対観てほしいです。
あなたのせいじゃないよって、ホッと、救ってくれるような映画です。

監督自身の経験から作られた映画のようですが、そういう人が作ったからこそ、
こんなにも温かいのですね。
とても丁寧に作り込まれているので、細かい事は気にならず(嘘って突き通せる?とか)観た後は心が満タンになります。
監督もインタビューで「小さい映画にしたくなかった、魂を揺さぶるような映画にしたかった」と仰ってましたが、
その通りになっていると思います。。
「嘘」って言葉は悪い印象ですが、こんなにも温かい「嘘」を未だかつてわたしは見たことがありません。
いや、これは「嘘」ではない!
「嘘」じゃないんだ〜!!と熱くなるくらい良い映画に出会えて心から嬉しいです。

欲を言えば浩一の事をもっと知りたかったな、イヴちゃん・・・

11月16日から公開なんで是非!是非観てほしい!母にも勧めよう〜!


WT @FnbOomk