Netflixドラマ「YOU」
2025年5月ついにファイナルシーズンのシーズン5が配信されて。自分も先頃全て鑑賞しました。
このドラマは元々書店員だったジョー・ゴールドバーグが、恋愛対象に異常な執着を抱き、ストーキングや殺人を繰り返すサイコスリラーです。執着の気持ち悪さや歪んだ恋愛観、モンスター級のサイコパスだと思います。彼の「愛」は執念と暴力に満ちており、視聴者はその歪んだ内面の独白を通じて物語を追体験するダーク・ラブストーリー。
1シーズンから見ている人は薄々勘付いていると思うのですが、ジョー・ゴールドバーグは確かに巧妙な手口やアリバイを作り逃げているのだが警察が動く描写があまりなくラストシーズンはその辺りが焦点になってくるのかなと思って見ていました。相関図というか被害者もわけがわからなくなっていると思うのでまとめました。
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▲ここからネタバレ含みますので観ていない方ご注意ください▲
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結論、最高に面白かったけど、めちゃくちゃなドラマだったなと思う。ジョー・ゴールドバーグはこの作品全体を通しておそらく22人を殺害した。シーズン5の登場人物がジョーの人心掌握術を「魔法」と言っていたように、こちら側へ引き込む能力が凄まじい。
結局最後は刑務所で一生過ごすことになり、自身の恐れていた孤独と対面することになったのだが、それさえも正当化してしまいそうなラストで恐ろしくて愛らしいキャラクターだった。以下まとめた
Netflixドラマ『YOU -君がすべて-』において、主人公ジョー・ゴールドバーグのシリーズ全体の殺害数と主な被害者
シーズン1(5人)
- ベンジー・アシュビー:ピーナッツアレルギーを利用して毒殺。
- ピーチ・サリンジャー:銃で射殺し、自殺に見せかける。
- エリヤ・ソーントン:ビルの屋上から突き落とす。
- ロン:喉を刺して殺害。
- グウィネヴィア・ベック:地下室で絞殺。
シーズン2(3人)
- ジャスパー・クレン:ナイフで刺殺し、肉挽き機で処理。
- ヘンダーソン:階段から突き落とし、事故死に見せかける。
- 母親の恋人:子供時代に銃で射殺(回想シーン)。
シーズン3(2人)
- ライアン・グッドウィン:駐車場から突き落とし、刺殺。
- ラブ・クイン:毒を使って殺害し、火災で自殺に見せかける。
シーズン4(8人)
- マルコム・ハーディング:ナイフで刺殺。
- サイモン・スー:ナイフで刺殺。
- ヴィック(ボディガード):ネクタイで絞殺。
- ジェンマ・グラハム=グリーン:喉を切り裂く。
- リース・モントローズ:絞殺。
- ヒューゴ・マクナマラ:ナイフで刺殺。
- トム・ロックウッド:ビニール袋で窒息死させる。
- エドワード:喉を切り裂く
シーズン5(4人)
- ロバート「バッファロー・ボブ」ケイン:ロープで絞殺し、自殺に見せかける。
- レーガン・ロックウッド=ジェイコブス:インスリン過剰投与による代理殺人。
- クレイトン・アンジェヴァイン:絞殺後、暖炉で頭部を破壊。
- デイル:ナイフで刺殺。
ジョーの殺害は、恋愛対象への執着、自己防衛、または妄想的な正義感に基づいて行われています。彼の行動は、しばしば自らの内面の独白を通じて正当化されますが、最終的にはその罪が明るみに出て、終身刑を言い渡されます。彼の物語は、愛と執着の境界を問いかけるものとなっています。
今までのシーズンで登場して生存した登場人物がSNS上でジョーを糾弾していくシーンがまさに最終章といった感じで面白かった。
「実は私もジョーに狙われていた」
「昔から怪しいと思ってた」
「近所で妙なことがあった」
次々に“告発”が噴き出していく流れは、まるで静かに積もっていた恐怖や違和感が、一気に爆発するようなカタルシスがある。現代の「キャンセル文化」の縮図を表現しているシーンだった。
ラッパーのCardi B(カーディ・B)が2つの投稿(文字だけ)のカメオ出演していた。
一つ目の投稿は「When there are allegations but he’s a 10 #JoeGoldberg」
これはSNSで流行した「He’s a 10 but…(彼は10点満点中10点だけど…)」というミームをもじったもので、このミームではある人物の魅力的な点数を提示しつつ、その人の欠点や問題点を挙げて評価を下げるという形式で、ユーモアや皮肉を交えて人間関係の複雑さを表現します。
Cardi Bのツイートは、ジョーの外見や魅力が高評価(10点)である一方で、彼に対する深刻な告発(allegations)があるという矛盾を皮肉っています。つまり、「彼には告発があるけれど、彼は10点」という表現で、彼の魅力と問題点のギャップを強調している。
二つ目の投稿は「He WAS a 10 now he’s a 2… inches #JoeGoldberg」
「彼は“元”10点だったけど、今や“2点”…いや、2インチ(笑)」という意味です。つまり、Cardi Bは「ジョーの魅力も評価も地に落ちたし、ついでにサイズも…w」と完全に晒して笑い者にしているわけです。
ラストシーンはThom Yorke feat. Radiohead 「Creep (Very 2021 Rmx)」で何とも不気味な終わり方で良いフィナーレだったと思います。
スズキロク
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