【レビュー】これで良いのか?映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」感想

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」前田哲監督(日本)

鹿野靖明、34歳。札幌在住。幼少の頃から難病の筋ジストロフィーを患い、体で動かせるのは首と手だけ。
人の助けがないと生きていけないにも関わらず、病院を飛び出し、風変わりな自立生活を始める。
自ら大勢のボランティアを集め、わがまま放題。ずうずうしくて、おしゃべりで、ほれっぽくて!自由すぎる性格に
振り回されながら、でも、まっすぐに力強く生きる彼のことがみんな大好きだった―。
この映画は、そんな鹿野靖明さんと、彼に出会って変わっていく人々の人生を、笑いあり涙ありで描く最高の感動実話!

この映画は読売ホールにて行われた試写会で観させていただきました。
読売ホールは映画館ではないので、イスの間隔が狭かったり、照明の暗さがイマイチだったり、
何せ広すぎるので映画を観るにはあまり適していない場所だなあと思いました。
(大手シネコンの素晴らしさが身に沁みる)

そんな環境もあってかこの映画を観終わって最初に思い浮かんだ感想は「二時間ドラマみたい・・・」でした。
「映画感」があまり感じれず。
家で母に「あの二時間ドラマ良さそうだから録画しといて!」と言われて、
コタツに入ってみかんでも食べながら録画したのを観た後のような。。
病気を題材にする趣旨は確かに理解できるが、映画で表現する意図は…?

とは言え、映画の中で印象的だったのは鹿野さんの突き抜けた生き方
「助けてもらわないと生きていけないんだから、当たり前でしょ」と。そりゃそうだ。
けど、あんな風には自分だったらなれないし、あそこまで突き抜けてるからこそ、
魅力的で、周りの人の心を動かす力があるんだろうなと思った。
介助してあげてる、から、介助させてもらってるんだ、という気持ちに返させる
不思議な力が鹿野さんにはあるんだと思いました。

そんな鹿野さんを演じた大泉の洋ちゃんは本当にハマっていて素晴らしかった
この映画の撮影の為に10キロも痩せたとか。
わたしは「水曜どうでしょう」のファンなので大泉洋が演技をしてるのを観るのが少し恥ずかしい。
だから出演ドラマも映画も観たことがない。舞台は一回だけ観て、
演技してる洋ちゃんが、すごい!ってのは分かっているのだけど、
なんか恥ずかしいので観た事がなかったのです。
けど鹿野さん役の洋ちゃんは「どうでしょう」の洋ちゃんとあんま変わらなくて良かった。笑
この映画の鹿野さん役は洋ちゃん以外に考えられないなあと思いました。

鹿野さんの周りの人達も有名な俳優さんばかりが出演していてとても豪華だった。
けど・・・どの人達もイマイチだった・・・
鹿野さんと接して変わっていく心模様とかをもっと丁寧に描いてほしかったなあ。

鹿野さんという人の生き方を知れた、大泉洋が良かった。
この二点に尽きるので、物足りなさを感じる映画だったかなと思いました。

12月28日(金)から公開なのでお正月、家族みんなで観るには良いかもしれませんね。


WT @FnbOomk